統計データを疑おう!
女子アナ論はひとまずお休みです。
今日ネット上に流れてきたニュースに統計上の誤りを発見したので、
今後の教訓のために備忘録に残しておきます。
ニュースはこれ 都内の大学進学率は62%…東京都統計年鑑2011
→ http://www.toukei.metro.tokyo.jp/tnenkan/2011/tn11q3i017.htm (リセマム)
高校・大学がメインの教育関係のニュースサイトです。
読んでいて、おや??と思ったのは、最後の文。
” 高校卒業後の状況について、2011年度に(都内の高校を)卒業した9万7,284人のうち、「大学」62%、「短期大学」4%「専修学校(専門課程)」11%、「専修学校(一般課程)」7%、「就職」6%、「その他」10%となった。"
"大学進学者の進学先を国公私立別にみると、
「私立」68%、「公立」31%、「国立」 1%であった。 "
(ちょっと考えよう)
→「私立」68%
東京は私立の大学が多いからそんなもんかねえ。
→「公立」31%
ほげっ。。。そもそも日本に公立大学は少ないだろ。。
首都圏だと、首都大・横浜市大・高崎経大・県立の医療系大学…数字間違ってんじゃないのこれ。(・。・)
→「国立」1%
ほげっ。。。ほげっ。。。
東大合格者だけでも1%越えそうなんですが… 分かった!国立(こくりつ)ではなく(くにたち)と読んで、 一橋と東京外大と…って絶対違う!
おかしい。(こんなことは許されない)
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こういうときは、元データに当たりましょう。
親切にも元データのありかはHPに書かれています。
→第63回東京都統計年鑑(2011年)
17.教育・文化・スポーツ 17-7 高等学校卒業後の状況
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/tnenkan/2011/tn11q3i017.htm
*元データに多少の加工を施しています。
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少し、頭の体操をしてみましょう。
国立・公立・私立という縦軸と大学進学者という横軸の交わるこの数字、どう読んだら正しいのでしょうか??
(Thinking Time)
はい、そうです。国立・公立・私立というのは全て高校の区分です。下の段だけ、大学の区分になっているわけではありません。
つまり、
・「国立」高校の大学進学者が 746名
・「公立」高校の大学進学者が 18,357名
・「私立」高校の大学進学者が 40,929名 と読むのが正解です。
ネット記事に合わせるのならば、以下のようになります。
"大学進学者の出身高校を区分に分けると、
「私立」68%、「公立」31%、「国立」 1%であった。"
ネットライターさん、ちゃんと仕事してくださいね。
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元データに当たることで、記事を読んだ時のモヤモヤが解消できました。
ネット上のデータには解釈が誤っているものも少なくないので、変だぞ?と思った時は、必ず元データに当たるという習慣を身につけようと思った次第です。。
最後は小学生の読書感想文みたいな締め方になりましたが、今日はここまで。
!!ばっ!!<おしまいの合図>!!ばっ!!