公務員:内定取消しの落とし穴(前編)
自分が大学を卒業した2009年。
ちょうどリーマンショックが前年秋に起こり、内定取消しが社会問題となっていた。
内定式の際に、「内定取消しは絶対にしないので、キミたち卒業だけはしっかりしてくれよ←(失笑)」というお偉い方からの挨拶をいただいた記憶がある。
対して、公務員の世界では内定取り消しはないのだろうか?
「民間では内定取り消しがありうるから…」とリスクヘッジのために公務員試験を受験する者もごく一部にはいるらしいが、どうなのか。
==================================================================
実際のところ、公務員にも内定取り消しまたはそれに類する行為が存在する。
2011年11月29日:神奈川新聞
2chチックに経緯を説明すると
受験者「がんばって公務員試験(事務職)に受かったお!」
→市「退職者が思ったより出なかったから、合格者の中で点数低いものは合格なしな(ゲス顔)」
ひどい…ひどすぎる…当事者にしてみれば、民間で業績悪化による内定取り消しにあったケースの方が、まだ納得がいくのではないか?!
==================================================================
まずは、議論の前提として、大和市のケースに合わせ、地方公務員の採用フローを説明しておこう。
◇6~8月 筆記試験⇒面接試験(通常2回程度)
面接試験に合格すると、“試験最終合格“
(最終合格後に意向確認の面接を行うところもある)
任用候補者名簿に掲載され、試験点数に上から採用が決定される。(*)
◇10~2月頃 内定通知
◇翌4月 職員として新規 ”任用”
(*)実は "試験最終合格=内定" ではない。
ここが最大のキーポイントである。
上記の大和市のケースは、"試験最終合格"状態であるにもかかわらず、役所の不手際によって採用されないという いわゆる " 採用漏れ " ≠ 内定取り消し のケースのようだ。
なぜ " 採用漏れ " が生じうるのか?
お役所の書類にも、「試験最終合格しても採用されない場合があります」といった弁明めいた文章が添えられている。
その理由は、役所の採用が欠員補充という論理で動いているからである。
定年退職者や依願退職者を見積もり、それを補充するために新規採用者を採る。
このような理屈で、行政の人事フローは動いている。
そのため、多少のバッファーは許されるものの、想定外に退職者が少なくなってしまうと、人員調整の矛先は新規採用予定者に向かうという話。
民間とは違って予算制約の問題があるにせよ、なんとかならんもんかねえ。
==================================================================
ここまで読んで、腹の虫がおさまらない、あなた。。
実は、公務員の採用に関して怒りが止まらない判例があるのだ。
「行政は内定取消しを行っても、完全にお咎めなし」
「内定取消しを抑止するルールは全くなく、行政の裁量に任されている」
という恐るべき判例が。。。
檄文調のブログが見つかって、おいらが内定取消しに遭うのはまっぴらなので、頭を冷やして明日出直すことにしよう。
⇒後編に続く⇒
!!ばっ!!<おしまいの合図>!!ばっ!!