yamachan blog  (社会派うどん人の日常)

コシのつよいうどんのような、歯ごたえのある記事をお届けします。

技能五輪(愛知大会)を見学してきました

ものづくり王国愛知県で技能五輪とやらが開かれるというので、行ってきました名古屋会場へ。

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◯ What's 技能五輪??

第52回技能五輪全国大会 HPより抜粋)

技能五輪全国大会は、特定の技能を身につけた満23歳以下(一部競技を除く)の若手技能者による、技能レベル日本一を競う大会です。

将来の日本の「ものづくり」を担う若手技能者の技能レベル向上と、技能の大切さをアピールすることを目的として1963年(昭和38年)から毎年開催されています。

 

満23歳以下というところがポイント。会場で参加者の所属を見ると、トヨタ三菱重工などの大企業若手社員に混じって、工業高校や専門学校の生徒も参加していました。

 

競技種目職種

「旋盤」・「フライス盤」といった町工場でよく見るような機械を扱うものものから、ロボットアームの動作設計等を行う「メカトロニクス」、美容師・お菓子作りといったサービス業まで。多彩に41職種。

 

 

ベタな工作機械をどのように扱っているのかを見たかったので、「旋盤」を中心に見ることにしました。

<<旋盤>>

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旋盤とは、被切削物を回転させ、固定されたバイトと呼ばれる工具で切削加工をする工作機械の一つです。 主に「外丸削り」「中ぐり」「穴あけ」「ねじ切り」「突切り」と呼ばれる各加工を行います。

 

<<競技内容>>

   f:id:world_end_1999:20141130101247j:plain  この円筒状の鉄部材を……

   ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓  

 

   f:id:world_end_1999:20141130101444j:plain 5時間余りでここまで加工! 

 

 

競技そのものを見た感想としては、「職人ってすごいわ!」くらいの陳腐な言葉しか出てこない自分のボキャブラリーに絶望してしまいますが、本当に作業スピードが凄まじく、ムダのない作業はそれだけで美しく感じられました。

仕事柄工場に行くことがありますが、同じ作業を「競技」として高めると、こうも作業風景が一変するのかと驚きました。

 

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周辺的な事柄を含め、気づいたことをメモしておきましょう。

 

1.会場の一般観覧者が若い

会場の4割近くが学ランを着た高校生。おそらく愛知県内の工業系高校が一斉に実地見学に来ていたのでしょう。小学生に対するガイドサービスもありました。

また、じっと作業を見ていると近くから「自分が技能五輪に参加した時は…」といった話し声も。振り返ると明らかに自分より若いと思われる2人組が。参加年齢制限が23歳ということもあり、競技OBの年齢層も若いです。

さらに意外なことに、若い男女カップルの姿もちらほら。こういうデートも悪くないですね。

 

2.参加県の偏り

競技会場には全国大会参加者の名簿が貼り出されており、氏名・所属・都道府県名が書かれているのですが、都道府県名には明らかな偏りが見られました。(愛知県、群馬県、栃木県、茨城県、長野県etc.)これは技能五輪全国大会に出場するような大企業製造部門が特定の地域に集中していることを物語ります。

 

3.参加者に対する周囲のサポート

競技参加者が見える最前列には、会社名の入った上着を羽織った人たちが数多くいました。競技に参加するのは入社数年の若手社員。きっと同じ職場で普段から指導している上司や同僚なのでしょう。また、応援メッセージが書き込まれた横断幕がどの競技者の脇にも飾られており、なんだか体育会の部活動みたいだなと感じました。