yamachan blog  (社会派うどん人の日常)

コシのつよいうどんのような、歯ごたえのある記事をお届けします。

ニューイヤー駅伝から切りとる新規参入の歴史

新年あけましておめでとうございます!

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2015年最初のブログエントリーは、労働問題から離れて、吾輩の趣味であるランニングにまつわるテーマでスタート!

 

新年の駅伝といえば

1/1  ニューイヤー駅伝全日本実業団対抗駅伝

1/2  箱根駅伝往路

1/3  箱根駅伝復路

 

陸上長距離を走ることも見ることも両方好きな私は、この3日間で計15時間以上テレビにかじりついているのがここ数年の恒例となっている。

 

昨日1/1は、実業団チームのトップを決めるニューイヤー駅伝が開催された。

強風の吹きすさぶ上州路を最速で駆け抜けたのは、トヨタ自動車であった。3チームのアンカー決戦までもつれ込んだ数年前の大会を彷彿とさせるような途中経過からの、6区での引き離しは、見ごたえがあった!


 

ところで、ニューイヤー駅伝に出場する有力チームのホームページをレース前に調べていると、私は意外なことを発見した。近年優勝しているような有力チームのうち、思ったより歴史の浅いところがあるということに。

 

  チーム  創部年    近年の全日本実業団対抗駅伝戦績

 ・日清食品 (1995年) 2010年、2012年優勝

 ・富士通  (1990年)   2009年優勝

 

全日本実業団対抗駅伝が始まったのは、1957年。*1もちろんそのころには日清食品富士通も業界トップクラスの企業として存在していただろうが、陸上長距離に参入したのはここ20年ほどだと知り、意外な感じがしたわけである。

 

 

というわけで、2015年ニューイヤー駅伝に参加した37チームすべての創部年を調べてみた!!

 

(1位~20位)

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(20位~37位)

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(集計)

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 戦後すぐに発足したチームも少なくない反面、1990年代以後に創部されたチームが16もある。ここ数年の陸上界のニュースとして、カネボウ・SBといった名門チームの解散が大きく報じられたことを考えると、景気後退局面であった1990年代以後に実業団チームが数多く創部されているのはやや奇妙な感じがする。

 

 

私見であるが、 1990年代以後の新規参入には、2つの要因があると考える。

ニューイヤー駅伝参加枠の拡大

この駅伝の参加枠は年によって上下があるものの、1980年代までは多くても30チームまでであったところ、1993年に32チーム、1995年には現在と同じ37チームで優勝を争う形となっている。単純に参加チーム数が増えれば、わがチームもぜひ!という形で創部する実業団も増えるだろう。

ただ、実業団数が増えたから、参加チーム数を増やしたという逆の因果関係も十分考えられることに留意しなければならない。 (むしろ、こちらの因果関係の方が正しそう…)

 

箱根駅伝に端を発する駅伝ブーム

箱根駅伝がテレビ完全生中継されるようになったのが1987年。それから28年。平均視聴率20%後半という大学スポーツという枠組みを軽く超えてしまっているお化け番組、それが現在の箱根駅伝である。

箱根駅伝の隆盛が実業団駅伝にもたらした影響は計り知れない。

まず、大学レベルの駅伝が盛り上がることで、実業団レベルに進む選手層が増える。そして、箱根駅伝に引っ張られる形で実業団駅伝も盛り上がり、駅伝の広告効果が上がる。*2実業団側も駅伝で食わせることのできる人数が増える。

このような相乗効果が、ニューイヤー駅伝新規参入の増加という形で表れたのが1990年代であったのではないかというのが、私の仮説である。

 

 

 

と、書き綴っている間にもうすぐ号砲や。今年も箱根駅伝全部みるでー!

 

*1:そのころは1/1開催ではなかったのでニューイヤー駅伝という略称ではなかった

*2:ここ数年のニューイヤーの視聴率は箱根駅伝には及ばないものの、13~14%となかなかのもの