読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

yamachan blog  (社会派うどん人の日常)

コシのつよいうどんのような、歯ごたえのある記事をお届けします。

【まさかの大特集】労基署がやってくる(週刊ダイヤモンド)〜後編〜

労働基準行政

週刊ダイヤモンド「労基署特集」にかかるブログエントリー後編。

 

  f:id:world_end_1999:20141215165033j:plain

 

職場で話題になったのは意外と遅いタイミングだった。発売週の木曜になってようやく上司の間で話題になり始め、早々と購入していた私のものが、課内で回覧されたという。。ブログまとめ用にコメントを大量に書き込んでいたのだが。。(恥)

 

 

見出し部分だけプレイバック!

 序章:初調査!上場237社の労務実態「わが社に労基署がやってきた」76%

 

1章:知られざる労基署大解剖

 >逮捕もガサ入れもできる!司法警察官「労働Gメン」の仕事 

 >最低労働条件からメンタルまで〜マルサに迫る労基署の膨張

  >ダンダリン原作者現役監督官&覆面座談会

 

2章:あなたの会社も狙われる

  >労働問題の"デパート"ワタミ是正勧告の全容

 >メンタル、出向、みなし労働〜三大労務訴訟判決で常識一変

 >労基署が目を光らせる4業界

 >夢の国にもある労務トラブル〜労働者の賢い戦い方を伝授 

 

3章:最強の対労基署マニュアル

  >労基署の是正勧告を丸パクリ〜"臨検常連"大和ハウスの奇策

  >労働の専門家も手探り常態〜最新の労基署対策を公開

 >モーレツ世代の管理職必見〜シャープ「セルフ労務マニュアル」

 

終章:労働行政後進国ニッポン〜監督行政のひずみ

 

 

今回は、「第三章:労基署の是正勧告を丸パクリ〜"臨検常連"大和ハウスの奇策」を紹介したうえで、話を広げていこう。

 

   2011年1月に、同社(大和ハウス)が受け取った是正勧告には、全社的に未払い残業代を2年分支払うことと書かれていた。大和ハウスはその指示に従い、グループ全体で32億円もの未払い残業代を払い、急きょ特別損失を計上する羽目になった。この直後、労務管理の"社内改革"が始まったのである。

 32億円は2009~2010年の2年分を遡及したものだったが、確認のために2011年以降を自主的に調べたところ、またもや未払い残業が発生していた。これでは同じことを繰り返す―。そう判断し、四半期ごとに労働時間の実態を調査することを決めた。 

 

労働時間の実態調査をやっている企業は少なくないだろう。かくいう私も新卒で入った会社で人事労務担当をしていた時に、サービス残業の撲滅と長時間労働の改善を主眼とした労働時間の内部調査を行った経験がある。

 

 

ただ、記事を読む限り、大和ハウスの事例はその徹底度が半端なものではない。

 

 4月以降、人事検査、略して"人検"が始まった。労働基準監督官ばりに本社人事部が営業所や工場など全国93の事業場に対して月2か所のペースで"臨検"を行うものだ。「多いときは1年で20件、労基署への是正報告書提出に出向いてきましたから」と自嘲する能村盛隆人事部長は、豊富な臨検経験を利用する人検を打ち出した。

 人検は、「検査に行きます」と対象となる事業場の総務責任者に告げることから始まる。賃金台帳など監督官が要求するものと同じ資料一式を要求して勤怠状況を把握。検査当日には人事部の管理職が事務所に出向き、管理職全員、問題を抱えていそうな人物を中心に一般社員と面談する。

 検査が終わるとまず面談結果報告書が支店長に渡され、あらためて是正勧告書が渡される。書類まで労基署の臨検をまねたのは、社内検査に対する甘い意識を払拭し、"本物"がやってきても慌てずに堂々と対応できるようにするためだ。

 社内事情を知り尽くした身内が行う検査だけに、ごまかしは利かず、詳細まで徹底的に調べられる。「労働時間管理がずさんで36協定に違反していたり、残業代未払いがあったり、残業の事前指示が徹底されていなかったり。ほとんどの事業所に是正勧告を出している」と能村部長。労基署さながらの社員の垂れ込みもあり、これに応じた人検も行う。

 

 

こういった取組みを読んだ後に、自らの人事時代の業務を振り返ると、自らの徹底度の甘さが浮かび上がってきて後悔することばかりである。。。そのような悔恨の情を抑えつつ、企業の人事部門が社内の労務管理改善を行う際に重要であるポイントは以下の2点だと思う。

       1.現場にナメられないこと

  2.現場をシラケさせないこと

 

>1.現場にナメられない

人事部門は社内での立場が弱いことが多い。人事部がなんか言っているけれど、現場は面従腹背。よく見た光景である。まずはエライ人に人事部は本気だということを示すメッセージを発してもらうのが、現場にナメられない鍵となる。社長からのトップダウンであれば尚よし。

 

>2.現場をシラケさせない

また、サービス残業や長時間労働の抑制なんてできっこないという、従業員のシラケた感情にもぶち当たることになる。これは 前述の「現場にナメられない」よりも難しい。なんせ、サービス残業の撲滅と長時間労働の抑制という二本柱そのものが、短期的には相反しかねないことだからである。人事部も上司も36協定違反にならないよう、早く帰れという。しかし、仕事自体は減らない。36協定違反になると怒られるから、労働時間を過少申告する。従業員はシラケる。。

人事部と現場の長が一体となって、仕事量の削減に地道に取り組むのが解なのだろうが、なかなかの難問である。

 

 

今回取り上げた大和ハウスの事例だと、「現場をシラケさせない」という後者のポイントに対して、いかにして効果的な施策を打っていくかが今後重要になるだろう。現場にナメられずに違反の指摘を行うことは、労基署の臨検を真似することで効果は上がっているはずだ。ただ、現場をシラケさせずに、継続的に労働時間の問題に取り組むことは労基署の真似をすることはできない。これは企業の内情を熟知している人事部門でなければできないことである。

 

 

企業の人事部門をかじったことのある私だからこそ、監督官としてできることはあるのだろうか。今の時点ではそれは分からない。自分がライフワークとしてこの仕事を選んだからこそ、模索しながら少しずつ分かっていく類のことなのだろうとも思う。

 

=================================================================

今年のブログ更新もこれで終了!

総エントリー数 22

一日の最大アクセス数 605 

(hamachan師匠の影響は大きいなあということを実感した一年であった。)

 

来年はもう少し更新頻度を上げられるよう、 定時後エセ研究活動を頑張る次第!

~みなさま、よい年の瀬を~~